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年齢不詳な若人が唄の話を中心にアレコレと・・・


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佐良直美「いのちの木陰/銀河の子守唄」

"さりげなく、ニューシングル"
佐良直美、27年ぶりの新曲の「いのちの木陰/銀河の子守唄」のキャッチコピーです。

佐良直美「いのちの木陰/銀河の子守唄」_e0134486_0134542.jpg


唸らせますね。
さりげなく、というのがニクイ。

肝心の歌…これがまた想像を遥かに上回るもの。
時折身内だけのホームパーティで歌う、友人の中村晃子のボイストレーニングをしている、ということはチラッと知っていました。

ですが、現役から離れて久しいということを考えれば…ということになっていても仕方ないかな、という覚悟も、佐良さんには失礼ですがしていたのです。

…そんなことを思った自分がバカでした。
佐良さんの歌声は、現役当時よりさらにスケール感を増し、包容力を感じました。
なるほど、事前に出ていた通り、声は確かに低くハスキーになっている。
だが、それは経年によるもので、良い歌を届けることに対する支障にはなっていない。
いや、味わいのスパイスになっているかもしれない。
良い歌のボーカルパートを担っただけ、と仰っていましたが、この歌の魅力は佐良直美の歌声によってさらに昇華された、一段上になったように思えてなりません。

山川啓介の詩も、壮大なラブソングに仕上がっていて、これもまた素晴らしい。
なるほど、佐良直美がウンというのも判る。
佐良さんと動物との関係を想い浮かべるもよし、男と女の愛情でもよし、その他の関係でもよし。
聴き手によって、どうとでも取れる。
それで人の心を打つ。
さすが…としか言いようがなかったです。
私は今の歌は原則歌手の歌声と曲、アレンジで好き嫌いを決めて、詩はあえてあまり見ないのです、こういう詩を多く見て来たので…。

佐良直美に「渋谷さんが曲をつけてくれたらねえ」と名指しされた渋谷毅さんの曲&アレンジ。
これもまたスケール感あふれる曲を付け、ジャズ・スタンダード風なアレンジで仕立て上げ、今の佐良直美の良さを十二分に引き出している。
(「銀河の子守唄」のアレンジは思いっきりジャズ風。ポロンポロンと聴こえてくるピアノ=多分渋谷さんの演奏、が心地良い)
今のシングル曲は、聴いていてありきたりなアレンジだったり、予算の都合が露骨に感じるような実にお粗末なカラオケだったり…ということがあるのですが、この2曲に関してはそんなことは一切ありません。カラオケだけでも充分聴き物に仕上がっています。
ぜひ演奏者も表記して欲しかったですね。おそらく一流どころの仕事だと思います。

さらに、英語Ver.(ここでの歌手はマギー・キム=佐良直美)も収録されているが、これが日本語歌唱に勝るとも劣らぬ出来。
佐良さんは日本の女性ジャズ歌手の草分けで後進の指導も積極的に行った水島早苗のもとで歌を習い、音楽番組担当のTVディレクター志望で、歌い手の気持も知っておく必要があるだろうということで大学在学中からナイトクラブ等でジャズ、ポピュラーなどを歌い始めたところをスカウトされた経緯がある方。幼少期はクラシック音楽に囲まれて育ったとか…。
英語の発音が実に見事で、フィーリングも抜群。
本当に佐良さん、ずっと一線から退いていたのか?と聴いていて疑問に思うほどの出来。
ベテランの余裕すら感じます。
歌手佐良直美の核はここか、と再確認させられた思い。

こんなに新曲で楽しんだのは一体いつ以来なんでしょうか。
名歌手佐良直美は健在どころか円熟味を増して、また姿を現してくれました。
「せいぜいやって、あと1曲か2曲でしょう」
「動物の世話もありますし、今更私なんか出る幕じゃありません、人前で歌うなんて恥ずかしい」
「テレビは拘束時間を多く取られて、動物の世話が出来なくなるので出ません」
と話していますが、そう言わず、本格的に歌手活動を再会して頂きたいものです。

叶うならば「さりげなく、ニューアルバム」「さりげなく、スタジオライヴ」
でかつて歌った歌謡曲のセルフカバーや、ジャズ・ポピュラー・カントリー等の佐良さんが好きな洋楽、書き下ろし楽曲…今の佐良直美の魅力で聴かせるアルバムをぜひリリースして欲しいです。

そして「いのちの木陰」がより多くの人の耳に入り、評価され、佐良直美という歌手の素晴らしさを認識して欲しいということを祈ります。
by hakodate-no-sito | 2010-12-06 23:09 | CD視聴感想