年齢不詳な若人が唄の話を中心にアレコレと・・・


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ウクレレと絵画

小学校の頃、たまたま見たテレビのお笑い番組に、牧伸二が出ていた。
ウクレレを弾きながら、

♪真珠の指輪は とっても綺麗
 もっと綺麗な マキシンジュ (と自分を指差す)
 だけど あいつの頭のなかは (指で頭を指す
 真珠どころか パールだよ (手のひらをパッとひらき、目をひん剥く)
 ああ やんなっちゃった 
 ああ おどろいた

という例の歌(ハワイ民謡と聞いたことがあるが詳しくは知らない)を交えた歌謡漫談をやっていた。

面白くて、脳内に牧伸二という名が認識されるとともにすっかり好きになってしまった。

今にして思えば、「面白かった」というよりも、小気味の良いテンポとノドの良さが気に入った、というのが正しいのだろう。

当時、牧伸二はアース製薬の防虫剤のテレビCMに出ていて、やはり♪ああ やんなっちゃった と唄っていたのもあり、CMを真似して歌いまわる、私の周りでは軽いマキシン・ブームが起こった。

昭和30年代の人気歌手に神戸一郎(かんべ・いちろう)という人がいるが、その名前を初めて知ったのも

♪フランク永井は 低音の魅力
 神戸一郎も 低音の魅力
 水原弘も 低音の魅力
 漫談の牧伸二 低脳の魅力

という牧伸二の十八番ネタからだった。

先述のブームは一過性で終わったが、それから数年経って、函館の金森倉庫のあたり(カルフォルニア・ベイビーの右隣の建物)に小さいなギャラリーが出来、そこの目玉に牧伸二の描いた絵画やウクレレが展示されるというニュースを新聞で知った。

両親にねだり、ある日曜日、そこへ連れて行ってもらった。

もしかしたら握手会があって、それで行ったのかもしれないが、定だかな記憶は失われている。
細い目、太い眉、浅黒い顔の牧伸二が、赤いアロハシャツを着て、椅子に座っていて、来る人来る人に、いやどうも、と、やや無愛想気味に握手をしてもらったような気もするが、それは数年前に見た常田富士男と記憶を混同しているのかもしれない。

ギャラリーなんてものは、子どもの私にとっては退屈以外の何者でもなかった。
牧伸二の音楽漫談が聞けるわけじゃなし、今にして思えば昔から考えることが出来ないヤツだったなぁと苦笑せざるを得ない。
ガッカリしながら、牧伸二のコーナーを見ていたら、父がやってくれた。

「本当に、本人が描いてンのかよ、あったらホンズ無エヤツ」
「ニセモンじゃねェのか、これ」

とブツブツ言いながら、「お手を触れないで下さい」と書かれた張り紙など無視し、絵の入った額縁に触れだし、くくりつけになっていたウクレレを手に取ろうとして、壁からもぎ取ってしまった。
散々ガチャガチャいじって、元に戻そう・戻せないとしているところに、係員がやってくる。

「いやー、スイマセン。もっと近くでよく見てみたかったもので」と、謝罪する父。 形ばかりにきまってる。
そこは公の施設ではなし、まして都会ではなく地方の小都市。
「気をつけて下さいね」という穏便な措置で済んだ。

帰路の車中、「あんまり面白くなかったな」という感想が飛び出し、そこから父の独演会がはじまった。

「絵っていうものは触らないとホンモノかどうか判ンねェ。
俺は海外で、フランスだったかな、忘れたけどよ、ピカソの絵にも触ったことがあるんだ。出張のときによ、絵、見に行ったら、ピカソの絵ってのがあってよ。これホンモノかなと思って、誰もいネェがったから、チョンと触ったンだ。そしたらビーっと警報音鳴って、すぐ警備員来たな」

「ま、謝って、何とか許してもらったけどよ。俺グレェだろうな、ピカソと牧伸二の絵を触ったことのあるヤツなんてよ」

別に私が悪いことをしたわけではないのだが、それから牧伸二を見ると申し訳ない気持ちになって、遠ざけるようになり、何となく苦手な人になっていった。

去年だったか一昨年、NHKの演芸番組で久々に姿を拝見して、健在ぶりを確認したのが、私にとって最後になった。

昨日、「ああ、驚いた」どころじゃない、牧伸二の悲哀漂う最期を知ったとき、忘れかけていた小学校の頃の楽しさと苦さが混じった、この思い出が蘇ってきた。


追記)
件のギャラリーはオープンから数年も経たないうちに閉鎖されていて、既に現存しない。
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by hakodate-no-sito | 2013-04-30 14:47 | つぶやき | Comments(0)