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年齢不詳な若人が唄の話を中心にアレコレと・・・


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Le Gondolier

石井好子のCDアルバム「Le Gondolier」がすっかり手放せない。

Le Gondolier_e0134486_17452865.jpg


前にも書いたが、これはレコード会社五社共同企画"La Chanson Au Japon -シャンソンの黄金時代-"の中のひとつ。

この企画には、私もお手伝い程度ながらも参加させて頂いただけに愛情もひとしお。
地方にいなかったら、もっと張り切って手伝っていたと思う。

詳しくは「La Chanson Au Japon -シャンソンの黄金時代-」で検索を。
どの作品も、良い作品が収められているので、ぜひ聴いて頂きたくお願いする次第。

いろいろ書きたいことがある。まず石井好子から始めたい。

石井好子は、1949年から66年までの録音で構成。
後年の、低い地声で唄う姿からは想像出来ない、綺麗なソプラノの歌声が詰まっている。

どれも素晴らしいし、初復刻も多いのだが、やはり一番の目玉は「夏の思い出」の収録。
♪夏が来れば思い出す 遥かな尾瀬 遠い空
国民的唱歌と言っても過言ではない名曲、世に出た最初はNHKラジオ歌謡という番組で、石井好子の歌声によるもの。作曲家中田喜直が石井と同じ音楽学校の後輩で、彼女に憧れていたことから、ぜひ彼女に歌って欲しいと中田からの要望で歌ったのだそう。
石井がNHKに出演すると、この話や当時の録音が披露されることはあったものの、今までソフト化はされないまま。今回めでたく初ソフト化が実現。
若かりし石井好子ではあるものの、どこか渡辺はま子を彷彿とさせる歌声で、もし彼女が渡米→渡仏しなかったら、どうなっていたのかと想像を膨らませたくなる。

全45トラックの大半はシャンソン(洋楽)。
オリジナルの日本の歌も「夏の思い出」ほか数曲収められているが、どれも滋味にあふれたもの。
「さとうきび畑」で知られる寺島尚彦が石井に書き下ろした「夜の子守唄」や「むぎわら帽子」の時代を超越したあたたかさ。今、ふたたび唄われることがあっても、魅力を放つことは可能なはずだ。
この2曲は後年、石井本人も再録音しているので、聴き比べるのもまた一興。
「夜の子守唄」は岸洋子も歌っているので、そちらも一緒に聴くとなお良し。

昭和30年代のリサイタルの実況録音も、このCDでは聴くことが出来る。
どれも晩年まで大事に歌い抜いた歌の数々。

正直に言って、私は彼女の生前はあまり歌手として買っていなかった。
亡くなってから、やっと素直に受け入れることが出来たが、それでも「若い頃の歌声はどうも・・・」という気持ちがどこかにあった。

でも、今回こうやって、きちんとまとまった形でじっくり聴いてみたら、ずっと抱いていた想いがどこかへ消えていた。

匂い立つ大輪の花、そしてパリの風が吹いている、石井好子のアリー・イヤーズ。
若い頃は若い頃なりの良さがあって、素晴らしいということに気が付くことが出来た。

7月17日は石井好子の命日。今年は三回忌にあたる。
by hakodate-no-sito | 2012-06-29 17:40 | CD視聴感想