年齢不詳な若人が唄の話を中心にアレコレと・・・


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徹子とミフネとブルーレイ

去年の暮れに、ブルーレイを導入しました。
かれこれ夏過ぎから検討をしていたのですが、今ひとつ魅力的なソフトがなく、先延ばしにしていました。それが、ポーンと思い立って「行こう」と。導入と相成りました。

これを、と思ったソフトは黒澤明監督作品の映画「天国と地獄」。
名作ですね。私は高校時代に観て、面白かったなぁ、という覚えがありました。

購入したのは東宝から発売されたブルーレイじゃなく、海外・・・アメリカで発売されたブルーレイ。
何でかというと、発売しているメーカーのクライテリオンというのが、その筋の方から絶賛されているクオリティの高いソフトを送り出しているメーカーだから。高画質・高音質は勿論、特典映像も一級の資料となる、好事家は勿論、後世の研究にも大いに役立つであろう、というもの。
そして、これだけのクオリティでありながら、日本版より安い。

こうなると、画質も音声もあまり改善されていない、特典映像もせいぜい予告編があればマシな、それで高額な、日本版を買う理由が見つからない。
DVDだとリージョンというヤツが関係して、フツーのDVDデッキやPCじゃ観られない(観るには色々手立てが必要)のですが、ブルーレイはリージョンというヤツが一緒なので問題ナシ。
もう、これは買うっきゃないです。

北米盤「天国と地獄」。
特典映像には、貴重なトシロー・ミフネのトーク番組出演映像収録とあります。
さあ、何でしょう、その番組。

♪ルールルルル ルールルルル・・・

英語字幕に表示される文字は「TETSUKO'S ROOM」。
映し出されるタマネギヘア。

はい、「皆さま、こんにちは、徹子の部屋でございます」。
1981年3月31日放送の「徹子の部屋」、ゲスト三船敏郎でした。

・・・実はこの番組目当てでブルーレイ導入しました(^^ゞ

特典映像といいながら、「天国と地獄」の話題は全然出て来ないのですが、貴重には違いないです。個人録画の映像ではなく、テレビ朝日に残るアーカイブ映像を借り受けたもので、画質は良好。海外と日本だと基準が違うのでしょうか、マスターテープに残っている提供スポンサーの紹介テロップもボカシなしで、そのまま。こういう形でのソフト化は初なんじゃないでしょうか。

三船芸術学院の宣伝やSHOGUNの話、生まれ育った大陸での話など、真ん中から横道までストライクな、興味深い話が30分。活字で知っていても、本人の肉声で聴けると同じエピソードでも、違って聞こえます。自分の中でカタカタと立体化して動きまわってくる気がします。

黒柳徹子も、三船敏郎も、艶っぽい。声がまた、グッと持っていかれる、良い声。
今や絶滅危惧種な、紳士淑女でありました。

去年の秋、ある程度私と話を合わせて下さる知人とお会いして、向田邦子の「冬の運動会」を観返したいとか、そんな話で2時間たっぷりやり取りしてきたのですが、その中で三船敏郎の話にもなりました。
「今どきの男の俳優に色気を感じる訳ないだろう。俺の理想は三船敏郎だよ。全然物足りない」
と、知人が大熱弁。
番組を見ていていて、そのことを思い出しました。あのとき、肯きましたが、足りませんでしたね。もっともっと肯定すべきでした、その通りです。

黒柳徹子については、言うまでもありません。
艶気と知性と気品と可愛らしさと怖さ、すべて兼ね備えているんですもの。
100点満点どころか120点、150点です。

私の好きな人たちは、こんなに素敵な人たちだったんだと再確認ができました。

私、黒柳徹子、大好きなものですから、なおのこと、「徹子の部屋」見入っておりました。
この前の大晦日、同級生等と年越し飲み会をしたのですが、酔っぱらってしまって覚えていないのですが、紅白の黒柳徹子を見て、私泣いていたそうです。

いちばん良かった頃の黒柳徹子を見てまもなく、今の黒柳徹子を見て、人生の千秋楽がすっかり近付いて来ているであろうこと、80歳を超えて60年のテレビ生活の集大成とも言えなくない紅白出演、往年のベストテンを彷彿とさせるシーン・・・いろんなことが脳裏に浮かんで、感情の整理がつかない涙がこぼれたのかなぁ、と自己分析しています。

「徹子の部屋」以外の特典映像も、充実。
山崎努のインタビュー映像(こちらは映画の話をたっぷり語っています)、まだ健在だった頃の黒澤明も出演している90年代に制作されたドキュメント映像(三船敏郎は既に健康を害していたからか未出演)。どちらも見ごたえ抜群。特に山崎努は一見の価値がある語りっぷりでした。

北米盤「天国と地獄」、機会があれば手元に置いて頂いて、ご覧頂きたいですね。
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by hakodate-no-sito | 2016-01-07 21:23 | 古今俳優ばなし | Comments(0)

フランク永井邸には自宅スタジオがあったというおはなし

調べものをしていたら、フランク永井邸についての記事が出てきた。
東京は目黒にあった自宅は昭和38年1月ごろに完成。
100坪の敷地をうまく生かした建物で、洒落た庭もあったそう。
目を惹くのは、2階にあったという録音スタジオ。
常時歌の練習ができるように、と自宅を建てるにあたって唯一設計者に注文を出したのだそう。
昭和20~30年代の流行歌の歌い手で自宅に録音スタジオを持っていた人というのは殆ど聞いたことがない。
そう言えばクレイジーキャッツの谷啓が自宅録音で全くの趣味で多重録音した音源を多数制作していたという話があった。
最も谷啓は歌も歌っているけれど歌手というよりもミュージシャン、トロンボーン奏者だ。
フランク永井は、昭和60年の哀しい事故でキャリアにピリオドが打たれ家庭も崩壊。20余年を恍惚の人として過ごし世を去った。
自慢の自宅も亡くなる数年前に売却。跡地には駐日パプアニューギニア大使館が建設されている。

自宅のスタジオで、どんな歌が録音されていたのか。
レコードの吹き込みやステージに備えたリハ用のそれが録音されていたのだろうか。
趣味の落語を個人的に練習して一席やったものなんかもあったのだろうか。
また、そのテープは残っていないのか。

無いだろうと思いながらも、空想や「もしや」の思いが捨てきれず、いろいろ考えてしまう。
だいたい、昭和60年まで現役だったのだ。コンサートの映像ひとつソフト化されていないのは「どうして」と言いたくなる。
音だけでも良いから、30周年記念ライブの完全版を発掘・ソフト化してほしい。

アメリカと比べちゃいけないと分かっていたって、フランク永井の映像ソフトの無さは惜しい。
ブートレグでいいから流通させてくれよと叫びたくなる。

そんな、慢性的なフランク永井不足をいくらか解消してくれたのが、今月21日発売のアルバム「ザ・カバーズ~魅惑の低音 再び」(VICL-64429~30)。
初CD化音源多数。未発表音源も含まれている。収録音源の初出データも掲載されている。今までそういうデータは軽視されているので大きい前進。
ビクターの担当者は勿論、ファンの方も制作協力というかたちで噛んだことがこのアルバムのクオリティを高める支えになったのだと思う。
データ面で言うならば、これで(ボーカルの)録音年月日も併せて掲載されていれば完璧だった。

今回の目玉となる音源のひとつ、フランク永井が歌う「森の小径」(灰田勝彦の歌や鈴木章治とリズム・エースの演奏で知られている曲)は、佐伯孝夫リサイタルの実況録音。
未発表音源なのだそう。フランクの1曲が未発表音源として奇跡的に残っていたのか、他の歌手の曲も残っているのか、リサイタル全体の音源が残っているのか、非常に気になる。
フランク以外の音源が現存するのならば、ぜひともそれらも陽の目を浴びせて頂きたい。
フランク永井クラスの歌手ともなれば、未発表音源の類もいっぱい残っているはず。
いろいろ問題はあるのかもしれないが、今回のように、どんどん発掘・公開して頂きたい。熱望せずにはいられない。
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by hakodate-no-sito | 2016-01-07 21:19 | 歌・唄・うた | Comments(0)