年齢不詳な若人が唄の話を中心にアレコレと・・・


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むかしひとりの歌い手がいた・・・菅美沙緒

妙にひっかかるものって、誰にもあると思う。

5月の末に、群馬の日本シャンソン館へ行ったときのこと。
シャンソン館の展示品の中に歌手の衣装があった。
施設の創設者である芦野宏は勿論、高英男、石井好子、深緑夏代、越路吹雪、岸洋子、淡谷のり子、金子由香利…日本のシャンソンの唄い手の衣装が一堂に会していた。

どれも見ごたえのある衣装だったが、琴線にひっかかったのが、菅美沙緒という歌手の衣装。
黒を基調に家紋をあしらったドレス。
和と洋のバランスが絶妙。

お世辞にもお洒落など分からない私だが、センスの良さにグッときた。

紹介のパネルを見ると、この歌手、パリはモンマルトルの墓地に眠っているという。

日本にシャンソン歌手は多くいるが、パリが墓所というひとは聞いたことがない。

どんな人だろうと思った。

シャンソンの訳詞では名前をよく見る。戦後すぐシャンソンを歌ったリサイタルを催したひとり(他には石井好子と高英男がいる)。
水野汀子という別名義でもシャンソンの訳詞を請け負っているらしい。

そのぐらいの知識しかない。

旅先から戻って、慌ただしい日々が落ち着いた頃、ネット検索をしてみたが、私が知っている以上の情報は得られそうもない…と、落胆しかかったところで、ひとりの歌い手が見つかった。

出口美保。
関西のシャンソン界の頂点に位置する歌手なのだそうだ。
Youtubeに公開された動画を視聴して、驚いた。

なんだろう、こんな歌、聴いたことがない。

低音、それも男性のようなキー。

訥々とつぶやくかのような唄い方から一転、吼えるような唄い方へ。

私の思い抱いているシャンソン歌手の唄い方とはひと味違う。

震えがきた。
真似が出来ない。
真似したところで白けてしまうのがオチだろう。
確固たる自分の世界を築き上げている。

この人が菅美沙緒の弟子にあたる。
「菅美沙緒 訳詞の世界」というライブ盤CDを出している。どうやら、そのアルバムの中で菅美沙緒の歌声が収められているらしい。

聴いてみたい。
自分のなかでゴーサインが出た。

心を決めて、出口美保の公式サイトから問い合わせ先を見つけて、連絡した。

随分昔のアルバムなので、在庫があるか調べてから、折り返し連絡しますとのことだった。

そこからいろいろあり、留守電にまさかの出口美保さん御本人からメッセージを頂くなんて仰天モノなこともあったりして、ついにCDが届いた。

有難いことに菅美沙緒の資料も同封して頂けた。

ネット上には菅美沙緒の情報はほとんどない。
といって石井好子や芦野宏、高英男、深緑夏代があるかというとそうでもない。
去る者は日日に疎し、とはいうが、あまりだろう・・・。

折角なので、頂いた資料をもとに菅美沙緒について略歴を記してみたい。
e0134486_20553837.jpg
菅 美沙緒(すが みさお)(1916~2000)
愛媛県今治市生まれ。
昭和11年、三浦環に師事。
昭和17年、日本ビクター入社。数枚のレコード吹き込みも行う。
同年3月20日、日劇小劇場にて昼夜2回の独唱会を催し、越谷達之助歌曲集「啄木によせて歌へる」を初演する。
昭和18年には帝国劇場でリサイタル開催。この頃には藤原義江との競演も行う。
戦時中も三浦環と行動を共にし、山中湖畔への疎開も共に行ったという。
戦後、「生活臭のあるものを唄いたい」とクラシックの世界からシャンソン歌手へ転身。
昭和22年、戦後では初となるシャンソン・リサイタルを開催し、昭和24年までに3度リサイタルを行い、中原淳一、岡本太郎、芦原英了らの文化人とも知己を結ぶ。このリサイタルでは、シャンソンというもの自体がさして知られておらず、譜面も殆ど出回っていない中、歌唱曲すべてをシャンソンで揃えるという偉業を成し遂げたとされる。
なお、他のシャンソン歌手だと、昭和23年に日向好子(石井好子)、昭和24年に高英男がリサイタルを開いている。
「さくらんぼ(の実る頃)の菅」の異名を取り、人気を得たが、やがて舞台出演を断ち、裏方へ回るようになる。
シャンソンの訳詩も積極的に行い、創学社や水星社から発売されたシャンソンの楽譜集には多くの日本語詩が掲載されている。
菅の名とは別に、水野汀子名義での活動もあり、主なものに水星社から発売された楽譜集「シャンソン・アルバム」(全5巻)の編纂や
岸洋子のヒット曲となった「想い出のソレンツァーラ」の日本語詩などがある。
昭和30年、東京・産経新聞社にて日本初となるシャンソン教室を開講。
その後、京都へ転居し、活動基盤を関西へ移す。
昭和37年に大阪・梅田、昭和38年には神戸新聞社・神戸文化センター、昭和40年には京都国際ホテルでそれぞれシャンソン教室を開講。
京都国際ホテルではホテルのプログラムとして毎週シャンソン・ショウも行っていたほか、シャンソンのイベント・京都パリ祭を毎年
開催していたという。
昭和46、47年に渡仏。この頃、後進の指導・育成の場としてシャンソニエ経営を模索し、店名は「ベコー」と決め、ジルベール・ベコーから店名の許可も得たが、弟子である出口美保に託す。昭和54年に大阪・梅田にて「ベコー」開店(平成29年現在も営業中)。
平成10年、長年居住した京都を引き払うことを決め、同年11月11日に区切りのリサイタルを京都府立文化芸術会館で開催。
平成12年8月14日、逝去。
墓所はパリ・モンマルトル。墓石には園家文苑の書で「さくらんぼの実る頃」の訳詩の一部が刻まれている。



e0134486_20555639.jpg
出口のアルバムに収められた菅美沙緒の歌声は、最晩年、1998年のリサイタルの音源だった。
お話も歌声も、「マロニエの木蔭」「喫茶店の片隅で」で知られる往年の名歌手松島詩子を彷彿とさせる、艶と品格に溢れる、美しい歌声だった。 幻の歌い手にしてしまうには惜しい、惜しい歌声。繰り返し繰り返し聞き返した。
頂いた資料によると「絶唱」という題名のレコードを昭和49年に発売されたという。
叶うならば、入手して聴いてみたい。

そして出口美保の歌声もまた素晴らしい。
菅美沙緒のアルバムだけではなく、別のCDや比叡山延暦寺でのライブDVDも一緒にお願いしていたのだが、これらがまたべら棒に良い。
そのことについて、後日また機会を見つけて記してみたい。

シャンソンも、演歌も、フォークも、ポップスも、民謡までも、自身の色に染め上げてシャンソンとしてしまう。
ジャンルを超越した出口美保の世界。ただただ、素晴らしい。

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by hakodate-no-sito | 2017-08-08 21:05 | 歌・唄・うた | Comments(0)