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年齢不詳な若人が唄の話を中心にアレコレと・・・


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石井好子の「希望」

やっと石井好子が歌う「希望」を、じっくりと聴くことが出来た。

数年前、NHKのライブラリ視聴コーナーで観たテレビ番組『第25回思い出のメロディー』(1993年)で、石井が岸洋子を偲んで歌うのを聴いた。
歌の途中で伴奏がやや早くなるなどの瑕があり、名歌唱シーンとは言えなかったが、光るものがあった。

(もう少し良いコンディションのもので、出来るならば3コーラスで、聴くことは出来ないか)
ずっと思っていた。
それから、50周年記念リサイタルのライブ盤CDがあるのを知ったが、なかなか縁を結ぶことが出来ず、最近までいたが、やっと機会を得て視聴が叶った。

石井好子の「希望」_e0134486_19483357.jpg


CDに付いている帯の文句が『1曲1曲が私の辞世の歌です』
「希望」に限らず収められた、どの歌もその言葉に恥じない、立派なものだった。
ただ、石井好子が怖ろしいのはこのCDアルバムの後も、さらに進化を続け、名唱・絶唱を数多く遺していることである。

「希望」、レコード大賞歌唱賞に輝いた岸洋子の代表曲であり、極めつけの名唱のひとつ。
『彼女が病魔に倒れなければ、大賞は岸さんで決まりだったと思う。僕は運が良かった』と、菅原洋一は語っている。
名曲でもあるだけに、歌い、我が物にするにはハードルが高い。

しかし、石井好子は歌った。
それも自身の50周年記念のリサイタルで、である。

イヴ・モンタンの前で「枯葉」を堂々と歌える、歌い手としての矜持があった人だから、別段驚くには値しない。
そこに私は、石井の岸洋子への想いの強さを感じた。

石井の歌には演技性が無い、歌一本。
普通に歌いながら、人生を、ドラマを、感じさせる。

石井好子の「希望」。
それは岸洋子への鎮魂歌でもあり、石井好子一流のシャンソンとしても確立していた。

今、由紀さおり×PINK MARTINIのアルバム「1969」によっていずみたくの凄さが世界に駆け巡っている。
だが、先駆けること約16年前、石井好子という人の歌唱で、いずみたく作品のグローバル的な魅力が引き出されていた事実もまた・・・ぜひ知って欲しい。

かつて永六輔がこう語っている。
『石井好子がシャンソンを歌うのではない、石井好子こそがシャンソンなのだ』
至言である。
by hakodate-no-sito | 2012-02-19 19:49 | CD視聴感想